耳をすますナツメグ

だれもみてない、ほら、いまのうち

劇場

ミュージカル〈マリー・アントワネット〉1月3日昼公演 感想

本日のキャスト(敬称略)マリー・アントワネット:笹本玲奈マルグリット:ソニンフェルセン伯爵:古川雄大ルイ16世:佐藤隆紀

ミュージカル〈マリー・アントワネット〉11月17日昼公演 感想

ミュージカル〈マリー・アントワネット〉11月10日昼公演 感想

本日のキャスト(敬称略)マリー・アントワネット:花總まりマルグリット:昆夏美フェルセン伯爵:田代万里生ルイ16世:佐藤隆紀

「不毛」と「生きる」

先日、映画館のナショナル・シアター・ライブで『イェルマ』を観た。イェルマとは、スペイン語で「不毛」の意だという。子どもを持つことを決めた事実婚の女性が思いがけず不妊に悩み、その決断は次第に渇望となり、彼女の人生を蝕んでいく、という話。 わた…

ミュージカル〈マリー・アントワネット〉10月27日夜公演 感想

本日のキャスト(敬称略)マリー・アントワネット:笹本玲奈マルグリット:昆夏美フェルセン伯爵:古川雄大ルイ16世:佐藤隆紀

ミュージカル〈マリー・アントワネット〉10月14日昼公演 感想

二日連続でマリー・アントワネットを観る。前日とはダブルキャストの配役が全員異なっていた。キャストが違ったためか二回目ゆえの余裕か、前日には聞こえなかった台詞が聞こえてくる。 アントワネットは愛人フェルセンとの逢瀬にあたってプチ・トリアノンの…

ミュージカル〈マリー・アントワネット〉10月13日夜公演 感想

帝国劇場は〈1789〉ぶりである。ひんやりした気候が過ごしやすい季節になったので、秋物ブラウスとスカートを着て劇場へ出向くのも心が弾む。普段はユニクロのパンツと数年前のセールで買ったシャツで通勤しているわたしも、身に纏う洋服で気分は変わるもの…

『シークレット・ガーデン』の思い出

結婚するということは、一方が先に死ぬのを見送るということだ。そのことに気がついたときから、そんな決断をできた両親のことを見る目が変わっていた。そしていま、死ぬまで一緒にいたいと思える人がわたしの人生にも現れて、だからこのタイミングで出会え…

2018年上半期 観劇の思い出

今週のお題「2018年上半期」 読書メーターでやっている定期的なまとめ記事を観劇でもやってみたら、思い出の整理に良いのではないかと急に思いついたのでブログに書いてみる。 ---------------------------------------------------------------------------…

「1984」新国立劇場小劇場

[以下の文章は作品の内容に触れているため、これから鑑賞される方の妨げとなる可能性があります。]

「5DAYS 辺境のロミオとジュリエット」4月4日(水)19時公演

小劇場には行ったことがないが、「KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ」というところは、わたしにとっては小劇場に感じられた。いや、たぶん本物の小劇場というところは、たぶん下北沢の地下とかにあって、たぶんお客さんは演者の知り合いとか知り合いの知り合い…

宝塚花組「ポーの一族」千秋楽ライブビューイング

萩尾望都さんの漫画に初めて触れたのは成人して数年経ってからで、定期的に読みたくなってちょこちょこと文庫版を購入してはいたものの、おそらく多感な少女時代に出会ったファンの方と比べるとわたしは『ポーの一族』への思い入れはあまりないほうだと思う…

2018年『黒蜥蜴』(梅田芸術劇場メインホール)の思い出

2017年レ・ミゼラブル観劇の思い出(近況報告)

9月に最も印象に残っている出来事はジャベールの前で手をひろげるようにして彼を逃がした福井晶一さんのジャン・バルジャンの歌声がひどく優しく、包み込まれるようなあたたかさで涙を誘ったことだ。 これまでレ・ミゼラブルを観たことはあったが、これほど…

ミス・サイゴン25周年記念公演inロンドン ロードショー感想

以下の文章には内容に触れる詳細な記述を含むおそれがあります。

ミュージカル〈フランケンシュタイン〉感想

以下の文章はミュージカル〈フランケンシュタイン〉に関する詳細な記述を含みます。 -----------------------------------------------------------

ミュージカル〈ミス・サイゴン〉感想

観るたびにのどの奥に大きな塊がつかえたようになる作品だ。 冒頭、幕の向こうに透けて見える雑踏の中で呆然と立ちつくす白い服のキム。不安でいっぱいになりながらこの得体の知れない「世界」というものにたった一人、踏み出していかなければならなくなった…

「わたしは真悟」感想

クリスマスも京都はいつもと変わらぬすまし顔だった。高く、雲一つない澄み切った空に飛行機雲が短く切れている。カレンダーに恵まれたクリスマス連休の締めくくり、ひいては今年の観劇生活の締めくくりとして京都ロームシアターへ「わたしは真悟」を観に行…

ミュージカル〈マーダー・バラッド〉感想

日曜日、ミュージカル「マーダー・バラッド」を観劇した。 私が観たのは関西公演の千秋楽。カーテンコールの挨拶で橋本さとしさんが開口一番、万感の思いを込めたように「マーダー・バラッドってこういうミュージカルだったんだね!!」と言ったコメントに思…

梅芸エリザベートの思い出(2)

9月25日日曜日 昼 キャスト エリザベート:花總まりさん トート:城田優さん ゾフィー:香寿たつきさん ルキーニ:成河さん 花總さんのエリザベートが好きだ。 プロローグの合唱が収束した後、彼女が姿を現した瞬間にハプスブルクの亡霊たちが声を上げておののく…

梅芸エリザベートの思い出(1)

9月24日土曜日 夜 キャスト エリザベート:蘭乃はなさん トート:城田優さん ゾフィー:香寿たつきさん ルキーニ:山崎育三郎さん 博多座から約一か月ぶりに「エリザベート」を観て、またずいぶんと物語の捉え方が変わった。城田さんのTwitterを見ていると、どう…

博多座「エリザベート」の思い出(3)

出かける前まではさすがに3回も続けて観たら飽きるのではないかと期待していた。飽きるものなら早く飽きて気持ちの整理をつけ、エリザベートのことばかり考えてしまう日々から解放されたい。 ところが土曜日の夜、飽きるどころかまだ余っているチケットがな…

ルキーニについて

ルイジ・ルキーニとはなんだったのかということを考えている。 ミュージカル「エリザベート」の話である。 先日エリザベートを初めて観劇して、いちばん驚いたのはルキーニの存在感だった。私がCDをもっとまじめに聴いていれば驚くほどのことでもなかったの…

ミュージカル エリザベートについて

一体トートとはなんなのであろうか。ミュージカル「エリザベート」の話である。 ドイツ語の意味を調べるとTod=死、ということらしい。この物語に出て来るトート閣下は寓意的な存在なのだろう。ならば、観ている私が感情移入する対象がヒロインのエリザベー…

ミュージカル〈1789-バスティーユの恋人たち-〉感想

堂々と言うことではないと思うのだが、薄給のため財布にそれほど余裕がない。劇場にもたくさん通いたいけれど、綺麗な洋服や靴もたまには欲しい。百貨店で化粧品を買うときの幸福感もすてがたい。 1789-バスティーユの恋人たち-はそうしたプアな私の心の隙間…

劇団四季〈オペラ座の怪人〉名古屋公演に行ったこと

少し前のことになるが、2月の第二土曜日にオペラ座の怪人を観に行った。2011年の大阪公演以来のオペラ座である。大阪公演のときは、ミュージカル観劇を趣味にするという発想すらまだ抱いたことがなく、ミュージカルは少しおめかしをして出かける特別なイベ…

東宝ミュージカル「エリザベート」2015のライブ録音CDを聴いた

もともと発売日に購入していたものだが、そのときは確かCHESSのCDを絶賛リピート中だったため、エリザベートは好きな曲だけ飛ばし飛ばしで聴いて満足していた。そういう聴き方をしても十分幸せになれるCDなのである。なんといっても大満足の3枚組。ダブルキ…

ミュージカルのCDを聴く

ミュージカル「CHESS」のオリジナル、コンサート盤、ブロードウェイ盤、WEミュージカル盤、スウェーデン盤のCDを聴いている。せんだってより述べている通り私はあまり注意深い聴き手とはいえない。しかしながらコンサート盤の質の高さは群を抜いている。そう…

クリスマスオンアイス2015へ行った話

先日、クリスマスオンアイス2015の大阪公演へ行った。 クリスマスをテーマに据えたこのアイスショーは、現在米国留学中の橋大輔氏が一時帰国して出演する久々のショーであった。客層も彼を一番の目当てに足を運んでいると思われる長年のフィギュアスケート…

フランク・ワイルドホーン&フレンズ

梅田芸術劇場で催された、作曲家フランク・ワイルドホーン氏のコンサート、題して『フランク・ワイルドホーン&フレンズ』を聴きに行った。 別にフランク・ワイルドホーンのフレンズでもないのにセット券につられて観に行ってしまった私は、第一幕の途中から…