わたしのように周りに流されやすい買い物のしかたをしていると、いつのまにか増えているのが靴だ。めちゃくちゃ靴好きというわけでもなければ、見た目よりも楽さを重視する程度にはファッショナブルでない。毎日漫然と履く靴の数は限られている一方、靴箱の中には購入したのにあまり履かないままになっている真新しい靴が眠っている。履きつぶしてボロボロになった靴は捨てやすいけど、履いてない靴だって買うときはたくさん履くつもりだったのだ。まだ使えるのに…という思いが邪魔をして、捨てがたい。
だが靴に嘘はつけない。履いている靴によって行ける場所と行けない場所が自然と限られてしまうから、自分の持っている靴はライフスタイルの鏡だと思う。武装も舞踊も遥か遠くにあるわたしの人生に、必要なものは限られている。
平日は会社勤めだから、まずは会社に履いていけるシンプルできちんとした靴が必要。今住んでいる家は駅まで徒歩10分以上あって遠いから、全ての靴は歩きやすく痛くならないものでなくてはならない。休日、趣味や食事のために出かけるときは通勤よりも自分好みの装いをしたいから、好きな服に合って気分の上がる靴も欲しい。でも結婚してからは、ちょっと近所をうろつくだけのことも増えたので、もう少しだけ気軽に履けて、カジュアルな服に合う靴も欲しい。
そんなことを考えながら、今の靴箱の中身を見直してみた。
前回の靴箱整理の記事
※以下、こぎたない靴の写真が紛れていますので閲覧には十分ご注意ください。
処分する靴
コンバース ブラックモノクローム
前回の靴整理の際にもあったものなのだが、あれから２年、一度も履いていないので流石にお別れしようと思う。
20代前半のときに知り合ったおしゃれな人がシンプルな服装に合わせていてオシャレだったので真似して買ったのだけど、今思えばグレーのマキシワンピにライダースとか、全身ブラックとか、彼女はわたしには到底真似できないレベルの高いモノトーンファッションをされていたように思う。そもそもわたしは黒の服をあまり着なくて、モノトーンだと貧相なかんじになる顔なのだ。履く機会がないのも当然だった。
レインパンプス（ワールド）
雨の日用パンプスは一足あると便利だけど、結局豪雨の時は足の甲が濡れるという欠点がある。そしてこの靴に関して言えば、サイド部分が柔らかすぎてソールから足がはみ出るため、雨の日ですら履かなくなってしまった。キラキラが可愛くて残していたけど、これならエナメル加工の安いパンプスで十分かなと思う。
ラベンダーカラー3cmパンプス（アミアミ）
（既に処分済みのため画像なし）
楽天市場で、痛くならないのに安くてそれなりの見た目に見えるパンプスとして有名なアミアミ。ヒール高も各種あるのが有り難く、わたしは3センチのものを愛用中。ただスエード調素材は薄色だと汚れやすい気がする。ラベンダーのものも、去年の春に買ってよく履いていたらワンシーズンで爪先が汚れてすり減ったのでリストラ対象となった。
処遇に迷っている靴
右：ベージュサンダル（アルテミスバイダイアナ）
去年の夏に買って毎日のように履いていたサンダル。中敷の一番負荷がかかる部分がすり減っている。アルテミスはダイアナの廉価ブランドなのだけど、修理対象になるのかどうか。あるいは新しいものを買った方が早いのか。
中央：オークカラー3cmパンプス（アミアミ）
アミアミ再び。これもそれなりに履く機会はある気がするけど、履いていてあまり気分が上がらないのは色が好みでないせいかもしれない。こういうトーンの色の服は秋冬しか着ないのだが、結局わたしは冬にはブーツを履き、足首の冷えるパンプスは避けがち。そう思うと、今年の秋口にすこし履いてから処分しようかと思う。
左：リボンパンプス（ダイアナウェルフィット）
これも思い入れのある靴。ただ、出番が少なくなってきているのは素材的に秋しか履けないのと、爪先が色あせてきたからだ。ダイアナの靴はお店に持っていけば靴底や中敷の修理をしてくれるけど、爪先も張り替えてもらえるものなのかな……
アイボリーローファー（オリエンタルトラフィック）
春、ふんわりしたスカートに合わせるためホワイト系のフラットシューズがほしくてネットで買ったのだが、いざ履いてみるとあまりワクワクしない。つや消しの質感とローファーの形がややカジュアルな印象になってしまい、スカートに合わなかったのかもしれない。そしてこの靴の形が高校生のときに履いていたローファーと同じなので、当時の嫌な思い出を蘇らせてしまう。そう考えると迷っていないでさっさと処分した方が良いのかもしれない。
残す靴
画像右：グレーエナメル 3cmパンプス（アミアミ）
ここ最近、平日のスタメン。とにかくわたしの服になんでも合う…。エナメルの質感もきれいめに見えて合わせやすい。
画像中央：スタッズレースパンプス（ダイアナ）
もともとハイヒールが苦手なのに加えて、駅から遠い家に引っ越してこういう華奢な靴はますます履かなくなってしまったのだが、これを機にちょっと足を入れてみたらフィット感に思いがけず感動。見た目も好きで、鑑賞用として靴箱の中の一番目に付きやすいところに置いている。なんとかして履く方法を考えたい。
画像左：スクエアトウ エナメル黒パンプス（ダイアナ）
ファッションに黒を取り入れるのが本当に苦手で、足元だけ重くなるので普段着のときには黒い靴になかなか手が伸びない。だがときどき訪れる、きちんとした場に対応するためだけのパンプス。幸いなことに弔事に出席する機会はここ数年全くないのだが、その場合さすがにエナメルは駄目だと思うので、もう少し年齢を重ねたら考え直す必要がありそう。
グレー プリモントリオール（NIKE）
散歩にも通勤にもヘビーローテーションの友。靴底が柔らかくて踏みきりやすい。なんというか、履いていると足の裏が船底型になったかのような感じで、万年運動不足のわたしがこれを履くと走り出したくなる。来世でもまた出会って相棒にしたいスニーカー。
左：アルテミスバイダイアナ ウェッジヒールサンダル コーラルピンク
昨年の夏セールで買ったのだけど、ヒールがあるので普段使いというよりはお出かけ用になっていたサンダル。コーラルピンクはほどよく華やかになるし肌色に馴染んで使いやすい。
右：ジェリービーンズ デニムサンダル
コーラルピンクのサンダルが可愛すぎてしまうときに。中敷が低反発素材みたいになっていて疲れにくい気がする。ただ、デニム素材があまり好きではないので、時々履くメンバーとして控えに入れておきたい。ちょっと汚れてきているが、もう１シーズン様子を見ようと思う。
UGGブラック
大学生のとき、初めて一人で真冬の欧州へ行ったとき履いていた思い出の靴。あのときは洒落っけを出した恰好をしていたらスリに遭うと思いひたすら地味な服装をしていたら、行きたかったお店に入る勇気が出なくて悲しかった。UGGは暖かくて通気性が良いので冬場に近所のスーパーへ行くのに重宝している。
ダイアナ 黒ブーティ
冬のお出かけ靴に愛用。真冬は厚手のスカートにグレーのタイツ、黒ブーティが定番。ひと冬ほぼ毎日履いていたけど、ヒールがめくれたくらいでほとんど綺麗な状態だった。いまダイアナのお店で修理に出しているので、翌冬もまた履きたいと思う。
あとがき
なぜ急に靴箱を開けてみようという気になったか。こういうときは、新しい靴が欲しくなったに決まっている。いちいち写真を撮ってみると気がつくが、全体的に薄暗くて華やかさに欠けるラインナップだ。最初に宣言した「好きな服に合って気分の上がる靴」で今の季節にぴったりくるものがないのだ。
夏物・冬物込みで12足程度にまで減らして、靴箱にも空きができたことだし、このゴールデンウィーク中には新しい靴を買いに出かけたい。
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