耳をすますナツメグ

だれもみてない、ほら、いまのうち

遅めの夏休み、本棚の移動

有給である。朝から大人のこぶしより大きいおにぎりをぺろりと食べた1歳児を保育園に送っていき、エアコンのきいた自宅に戻る。先ほど子どものおにぎりを作るのに使った茶碗に、コープの冷凍からあげと昨日炊いた米の残りをぶちこんで食べながら本を読む。こんなに優雅な時間を過ごしていいのだろうか。窓からさんさんと降り注ぐ初秋の日差し。回転しながらうろつくルンバ。

今日は遅めの夏休み。わたし、今日働いてないのに保育園に預けてもいいのかな?と一抹の罪悪感がよぎるが、園から別に禁止されていないし家のことをいろいろ片づけるんだからいいということにする。明日から三連休、来週末もまた三連休でまた子どもとべったりなのだし。最近なにやら疲れていて、20時前に夕飯も食べず子どもと一緒に眠って気づいたら朝だったり、風邪が治ったと思ったら咳喘息、口内炎、と次々続く地味な体調不良。駆け込んだカイロプラクティックで初対面の施術者を前になぜか泣き出す、などと限界な様子をさらしている。たまには家でごろごろしてもいいよね…?

なんて、そもそもこんな言い訳をしないとゆっくりすることが許されないような世の中が間違っているんだから、とまた言い訳。

 

さて、子どものいないうちにと前々からやりたかった家の模様替えを敢行した。

我が家は2LDKのよくあるファミリー向けマンションで、玄関横の洋室を寝室と物置部屋、リビング横の仕切られたスペースをテレワーク部屋としてデスクと椅子を置いている。物置部屋には、Amazonセールのたびに箱買いしたおむつやら夫のゴルフグッズやら使わなくなった海外旅行用のキャリーケースやらが押し込められており、わたしの愛する本棚はそれらの山を越えた向こう側。

ひとり暮らし時代はご飯を食べるときも眠るときもすぐそばにあった愛する本棚。結婚してからも暇さえあれば眺めていとおしんでいたマイリトル本棚。これが今や雑然とした物置の一角になっているのが悲しいなあと常々思っていたのだった。

加えて、図書館を利用しつつも次第に増えていく子どもの本。リビングにおもちゃや服を収納するために置いていたカラーボックスから、本もおもちゃも服もすでにパンパンになっている。最近は自分で本を選びたい気持ちも強くなっているようなので、ようやく子どもが本を自分で取り出せるようなきちんとした本棚を買うことを決意した。(もっと早く買っておけばよかった…)

 

この絵本棚を置くためのスペースを確保しつつ、マイリトル本棚をわたしが日常のすぐそばで慈しむための計画はこうだ。

①物置部屋からテレワークルームにマイリトル本棚を移動する。

②リビングのカラーボックスの不要な中身を処分し、物置部屋に移動する。

③リビングの空いたスペースに絵本棚を設置。

そして、今日終わったのが①である。

 

まず、物置部屋のマイリトル本棚から本を全部出す。

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本を運ぶためにワゴンに乗せたものの、この写真くらい載せると重すぎて動かなかったので(多分商品の耐荷重も超えていると思いますので真似はなさらないでください)、結局上の方に積んでいる分は手で抱えて運んだ。

夫も読む本や、あまり読み返さないだろうけど売る決心はつかない本はもうひとつある別の本棚に移した。また、もう読まないと思う本は段ボールに詰め込んで買取に出すことに。

 

そして、空っぽの本棚と本たちを移動。

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↑空っぽの写真を撮り忘れたのでちょっとだけ入っているところ。

ちなみになぜ右側を壁に着けないのかというと、ここにコンセントがあるからなんですね~。

ウサギ小屋のような家とはいえ、3メートルくらいある廊下を通り、テレワーク用のデスクやモニターなどを退け、ひとりで本棚を移動するのは骨が折れた。スライド式だからなのか結構重かった。引っ越し業者の技を真似して、いらなくなった毛布の上に本棚をやっとこ載せ、滑らすようにして引きずった。左に移っている茶色い毛布はそのときに使ったもの。

 

続いて本の詰め込み。これが一番つかれるけど、一番たのしい。

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これがやりたかったようなものです。本棚の収納スペースと相談しつつ、ああでもないこうでもないと言いながら、なんとなく相性のよさそうな本を近くに置くのが楽しい。ぱらぱら読み返しちゃったりなんかして。

 

そして、テレワークデスクを配置。

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多分、他人からみると変な配置だな~と思われるかもしれないのだが。棚の真ん前に机を置くことで、在宅勤務をしながら好きな本の背表紙を眺めることができるのです!!なんという癒し効果。ちなみに本関係の仕事とかでは全然ない。「仕事に集中できないのでは?」「仕事中に本を読みたくなってしまうのでは?」という内なる声は無視。

先日、本を買い集めてしまいがちな人の動画を見ていたら「本を読めないときも、本棚を眺めているだけで読書になる」とおっしゃっていて、「それだ!」と飛びついたのであった。人間、自分に都合のいい考えをインストールして生きている。

 

それにしても、あ〜、本棚を生活スペースに持ってきてよかった~。埋蔵されそうになっていた本をいつでもすぐ手に取って読み返せる喜びよ。

そういえば、本を入れなおしながら最近読んだ本がないな~と思っていたら、最近は読む量がそもそも減ったうえ、図書館や電子書籍で読むことの方が多かったのだった。最近読んだなかでは『ミドルマーチ』や『マイ・アントニーア』は何度も読み返したいので紙の本で買いなおしてもいいかなあと思う。うーん、こうして並べてみるとやはりコレクション心がうずいてしまいますよね。

あと本当は、ミュージカルのパンフレットとか美術展の図録とかこそ手に取れるところに置きたいのだけど、本棚のサイズ的に断念…。これは、あと5~6年くらいして子どもがもっと大きな自分の本棚を必要とする頃になったら、棚を買い足すか使いまわすかして、もう一度検討しようかなと思っているところ。美しい図版を子どもが勝手に取り出してながめてもヨダレを垂らさない年齢になる頃まで、大切にしまっておきます。