耳をすますナツメグ

だれもみてない、ほら、いまのうち

仕事で失敗日記

3月のある金曜日、仕事でトラブルが発生した。わたしが担当していた業務のトラブルで、その原因もわたしのミスだったため、お昼ごはんも食べず焦って対応に追われていたところ、夕方から急激に喉が痛くなり、咳込みだしてあっというまに風邪をひき、おまけに翌日から子どもまで体調を崩しはじめ、週明けにかけて複数回の通院。いつもなら子どもの病気の際には夫と交代で有給を取るのだが今回はそれもせず子どもが寝ている間に在宅で仕事を進めていたら、別のトラブルが発生してチームの人手がそちらに取られてしまい、いよいよ休めなくなり、家にいるのに家のことを全部夫に任せまくりで咳込みながら仕事をする。木曜日にふと肩のあたりをさわったら髪の毛先がなぜかチリチリになっており、疲労と体調不良でお風呂にすら入らず夜になったらただ寝る、絵に描いた「満身創痍の人」みたいなビジュアルになってしまった。

こんなかんじで振り返って書いているくらいなので今週末にはもう状況がひと段落したのだが、来週月曜日またなんかあったらどうしようという不安が拭いきれない。でもこんなボロボロでトラブル対応をやっているとアドレナリンが出てきてなんか「やりがいをかんじる」みたいな感覚は確かにあり、「あっ、これ『わたし、定時で帰ります』に出てきた種田さんのやつ!」と進研ゼミのDM主人公状態になった。

 

 

そもそもトラブルがあったとき、担当だからって体調不良でも休めないのは業務が属人化しすぎているというのもある。これってわたしが職場で無意識に自分の存在意義を守りたいがために仕事を抱えこみにかかっているせいなのかもしれない。うーん、なんかその手のエピソードも『わたし、定時で帰ります』にあった気がする……。まあじっさいには普段から知識を平準化しておこうにもスキルマッチする人がいないとか、工数がないみたいなマネジメント問題もあるわけだが。

反省しなければいけないなーと思うのは、今回みたいなことができるのは夫が家事育児を全部肩代わりしてくれるスキルと時間とやさしさと心強さとを持っているから成り立っているのである。そもそもトラブルは発生させないよう入念にリスク管理しておくというのと、それでも発生してしまったとしてわたし1人がリカバリ対応を負わなくていいよう、やっぱり普段から役割分担をなんとかしてもらっておかないといけない。(しかし具体的にどう動けばいいのか全くノーアイデア。)でなければただただ夫に無償で迷惑をかけてしまうことになる。とはいえこういう有事に動けないと(ただでさえミスを犯したことで失われている信頼が)よりいっそう損なわれてしまうであろうし、それを分かってくれてるから夫は助けてもくれているんですよね……。とにかくお礼的な何かをしなくては……

あと、一連のトラブル対応を全部在宅でできている環境はかなり恵まれてるなーとも思う。お客さんへのお詫び&報告が(上司がかなりマメに各方面チャットで動いてくれたため)オンライン会議で済んだのもありがたすぎる。あと出社してる場合は迷惑をかけ続けている上司&チームメンバーにたいして申し訳ないオーラを出しながらリカバリ対応を並行に進めなければいけないところ、そのオーラを出す演技をしないで淡々とやるべきことに集中できるというのも。ただ、逆にこういう時にフォローを入れたりサポートしあったりどういう態度を取るかによって結束が深まるチームワーク、人柄への理解が深まるみたいな経験も過去にはあって、そういう機会は失われたのかもしれない。